予定手術と違い、緊急手術は時間がない中で命を守るために行われます。
リスクが高い理由、心理的に大きな負担がかかる背景、そして当事者として知っておくべき現実を解説します。

この記事のまとめ

緊急手術は、予定手術とは違って「命を守るために即決が求められる特別な状況」です。
迷って当然。不安でも大丈夫。今は“最低限知るべきこと”だけ押さえましょう。

  1. 緊急手術は「今すぐ命を守るため」の手術です
    → 数時間以内に判断が必要。準備や検討の余裕はなく、要点だけで決断することになります。
  2. リスクが高いのは「病状」と「準備不足」のせいです
    → 出血・感染・炎症など体が不安定な状態で行うため、予定手術よりも合併症の可能性が高くなります。
  3. 全部理解しなくていい。「3つの質問」だけで十分
    → 「手術しないとどうなる?」「主なリスクは?」「術後はどう管理される?」を確認できればOKです。

1. リスクが高い理由

緊急手術は「病態の深刻さ」と「準備不足」によって予定手術よりリスクが高くなります。

項目予定手術緊急手術
身体状態安定している出血・感染・ショック状態など
準備検査・リハビリ・術前栄養管理が可能時間がなく準備不足
手術チーム計画的にメンバー配置夜間・休日など少人数で実施の可能性
リスク管理十分に説明・同意・代替案検討最低限のリスク説明で即決が必要

💡 例:穿孔による腹膜炎では、重度の炎症で手術時間が長くなり、合併症率が上昇。


2. 心理的負担が大きい理由

  • 突然の宣告:「今すぐ手術が必要」と言われることでパニックになりやすい
  • 時間のなさ:数時間以内に決断 → 考える余裕がなく、医療者の説明を全部覚えられない
  • 情報不足:予定手術なら数回の外来で説明を受けられるが、緊急手術は一度きり
  • 家族への連絡も慌ただしい:家族が到着する前に同意が必要になるケースも

💡 対策:

  • 事前に「3つだけ質問する」ことに絞る(例:手術しないとどうなる? 主なリスクは? 術後の管理は?)

3. 当事者として知っておくべき「現場の流れ」

  1. 診断:救急外来でCT・採血 → 「手術が必要」と宣告
  2. 説明(IC):10〜20分、要点のみ(手術目的・リスク・術後管理)
  3. 同意書:患者本人 or 家族が署名(迷う時間はほぼなし)
  4. 準備:麻酔科の簡易確認 → 点滴・抗生剤 → 手術室へ
  5. 術後:ICUや集中管理 → 数日後に病棟へ

💡 実際には「気づいたら同意書にサインして手術室へ」というスピード感。


📌 緊急手術を受ける人へのアドバイス

  • 「なぜ緊急なのか」を必ず確認する(手術しないリスクを理解する)
  • 同意書サイン前に「最低3つの質問」をする
  • 家族が間に合わない場合は、医師に「家族にも同じ説明をしてほしい」と依頼できる
  • 術後の流れ(ICU・痛み・管の説明)を先に聞いておくと不安が減る

💡 まとめ

  • 緊急手術は、予定手術と比べてリスク・心理的負担が大きい
  • 当事者は「全部理解しようとしない」ことが大事
  • 最低限「手術の理由・リスク・術後管理」だけを押さえればよい

🔗 関連リンク(次に読む)

👉 手術直後に起きること:最初の24時間の流れ

👉 手術しないとどうなる?放置した場合のリスク

👉 同意書サイン前に確認する質問リスト(緊急手術編)